2008年04月18日

Salt


☆ キングスクリフの自宅前。愛犬ポッキーと。撮影、あきちゃん。5年くらい前。

2000年11月から、2005年4月まで、オーストラリアの東海岸、ツイードコースト周辺に住んでいた。

これまた、いろんな巡り合わせだったのだけれど、キングスクリフというツイードコーストの田舎町の一軒家を当時のレートで(AU$1=60円くらいであった。)、700万円くらいで買った。
キングスクリフのビーチまで、歩いて7分。

オーストラリア特有の樹木がいくつか自生している800m2の角地には、家というより、ビーチハウスといった簡易住宅が建っていた。
アジア出身のヒッピーのようなサーファーガール(私のこと〜)には、おあつらえむきの、格安物件であった。
(そして、4年後、その土地は、3倍近くに値上がりし、その売却金で、Lakuenが、出来上がったのである。)

私にとって、その自宅は、本当に全てがお気に入りの快適な居住空間であった。
(ほぼ、プレハブのようなつくりなんだけど。床がちゃんと、フローリングだったり、窓が、木製で、洒落ていたり。いたいところは、ちゃんとついている、かわいいビーチハウスだったのである〜。口の悪い友人に言わせると、それは、家ではなく、掘建て小屋だったらしい。)

玄関先から、見える、サンセットのMt. Warning。 (この山、男性の横顔みたいなすごく独特のフォームで、ツイード一帯から見渡せる、象徴的な死火山であった。)

何やら、その家には、かつて老婆が住んでいて、陶芸を趣味としていたらしい。

玄関先のサンルームの横にあった、小さな小屋に、これまた小さな煙突の痕跡を発見。ガラス屋の私には、それが、窯の煙突跡であることは、一目瞭然であった。

そして、キッチンの下などに、たくさん残された、空き瓶。

捨てられなかった先住人の気持ちが、伝わってきた、遺品であった。

そんな大好きなキングスクリフに、距離感を感じたのは、Salt という、巨大リゾート開発が入ってきてからのような気がする。

キングスクリフから、キャバリタ(ロングボード向けのメーローな波質・私のお気に入りのサーフポイント)までのビーチ沿いの旧道は、大好きな道。
穴ぼこの舗装ぼろぼろのその道では、時々、野生のうさぎやカンガルーと出逢えた。

手つかずの浜沿いの道の向こうは、アボリジニの聖地(浜)であった。

そこに、Salt という、巨大リゾートが入り、聖地は、模型のような、おもちゃのような、なんの魅力も感じられない、箱庭にかわっていった。

初めてこの聖地に、開発のため、ブルドーザーが入った日、私は、その道をたまたま通り、いよいよ開発が始まったことを知り、胸がムカムカして、気持ち悪くて、そして、涙が止まらなかった。
これは、間違っているよ。
やっては、いけないことなんだよ。

でも、どうにも、できなかった。

そして、その夜、ニュースで、華やかにSalt の開発が始まったことを映像で、はっきりと知らされた。

多分、それが、オーストラリアを離れた最大の理由。言い訳みたいだけれど。

このSalt については、かなり気になっていた。

数ヶ月前に、バリに住む友人が、ツイード近郊に住んでいるオージーを連れて遊びに来てくれた。

ずっと気になっていた、Salt について、聞いてみた。

ちょっと前に、オーナーが、飛行機事故で亡くなったよ。
オーストラリアで、かなり大きな話題になったよ。

やっぱりな〜って、思った。

次のSalt 予定地の視察のため、悪天候の中、社長と奥さんが、強行セスナに乗り込み、そのまま、墜落したという。

「聖地とはね、世界の創造の先祖たちによって清められ、精力を与えられた、地球のエネルギースポットなの。すべての生き物に、平和を保って持続し続ける強いパワーを与えてくれる場所なんだよ。こういった場所を荒らすことは、地球のエネルギーを破壊することになって、それはすべての生命、バランスのとれた呼吸に影響が出るんだよ。聖地の中のエネルギースポットの、さらに中心が荒らされるようなことが起こると、暴風暴雨や流血が地上の別の場所、どこかの国で起こるの」

ワイナがミオに語った言葉である。「アボリジニの教え」より抜粋。

さらに、奪えば、奪われるのよ・・・と、ワイナは、語っている。



これまた、言い訳みたいだけれど。

鬱で堕ちている時期でもあったけれど、ここ、ロンボクが、終わりなような気がした。例の国際空港の話しである。

何かよくないものが、数年後に来る。その前に、ここを出た方がいい。
そんな予感がした。

その予感が、ますます、私をここグルプックから、遠ざけていった。

そんな時、リッキーさんが教えてくれた。

予感や予言は、変えられること。



国際空港は、できると思う。
そして、ここのいろんなことが、かわっていくだろうと、思う。

かつてのバリが、国際空港によって、バリらしさを失い、すっかりかわってしまったように、ここ、ロンボクも、表面的には、かわっていってしまうかもしれない。

でも、今は、それを見届けたいと思っている。
根っこの部分は、大丈夫と、信じられるようになった。

ゲストやリピーター、ローカルの恋人がいる人の苦悩に、自分たちが、ローカルを変えてしまっているのかもしれない。何か良くない物を与えてしまっているのかもしれない・・・といった、相談を受ける。

もちろん、よろしくない、行為も、見受けられるし、そういう時は、私も発言させてもらっている。

でも、本当にここを愛し、ローカルのことを考えてくれている人の苦悩については、「心配しなくても、大丈夫ですよ。」と言える。

ローカルは、私たち、外国人が思うより、ずっと、したたかで、強い。

目先のことは、かわっていくけど、根っこは、多少の外国人のちょっかいでは、かわらないのである。

私たちが、心配するようなことでは、ローカルは、びくともしないのである。
(反面、いい加減なその場限りの好意には、ローカルは、シビアである。源生人をあなどっては、いけないのである〜。)

私は、向こう10日間くらい、空きができた。

何か来そうなんだけどな〜。

☆ 海に入ることは、サーフィン以上に、浄化作用があるから、できるだけ入るようにしてるけど。それにしても、この風と、波のなさ。舟のガソリン使うよりは〜と、今日も、一日、の〜んびり、修行中〜。